若者のクルマとお金の問題について。
ヤフーニュースを見ていると、次のような記事がありました。
上記のニュースは若者が車を買わない(よく若者のクルマ離れと言われる)理由を述べており、その理由とは、"生活に必要ない・お金がかかる・他のことにお金を使いたい"とのことでした。
確かにそれらが理由で買わない人も多数いるでしょう。価値観の変化もあるでしょう。
ただ、私は現在の若者が抱える、ある問題にも理由があると思います。
その理由とは、奨学金の負担です。
奨学金受給者が年々増加している
不破雷蔵さんが以下のページに奨学金受給者推移をグラフ化してくれています。
こちらを参考にさせて頂くと、1994年度には5人に1人だった奨学金受給者が、2014年度には2人に1人になっています(大学昼間部)。
奨学金で約300万借りているとすると、社会人スタートの時点で既に新車をローンで買ったような金額の負債があります。
はっきり言って、負債がない若者ならともかく、既に300万の負債がある若者が、高額な買い物である車を買おうとは、なかなか思わないでしょう。
また、車は駐車場代・保険・税金・車検など維持するにも費用がかかります。
奨学金の返済もあるのに、これらにお金を回すのは苦しいでしょう。
自動車メーカーも視点を変えた方が良い
奨学金を借りていない人をターゲットとした場合、自動車メーカーも以前は大卒の新社会100人に対して80人をメインターゲットにできましたが、現在は50人にまで落ち込んでいます。
メインターゲットが以前の62.5%に減少してます。これに少子化による若者の母集団の減少もあります。
メーカー側も車の楽しさを知ってもらおうとか、燃費を良くしてコスパを良くして若者に目を向けて貰おうとかしているようで、これはこれで意味がいくらかはあるでしょう。
しかし、これからは車を買えない・維持できない若者の為に車を供給することにも力を入れるべきだと思います。
レンタカーの費用を安くする、カーシェアリングの普及に力を入れるなどなど。
そうして車の便利さ・楽しさを知った若者が、後々お金に余力が出てきた時に車を買ってくれるのかもしれないのですから。
※奨学金問題について以前に書いたエントリ